ウルグアイの優勝 南米選手権
コパ・アメリカ 2011 。
ウルグアイが12年ぶりの優勝を飾った。
これは、とても思い入れのある勝利だ。
というのも、1995年のウルグアイ開催のコパアメリカに行ったことがあるのだ。
そこでは自国開催で満員のセンテナリオ・スタジアムで、
ウルグアイはブラジルをPK戦で破り勝利。
フランチェスコリの絶頂期で、満員の観衆がスタンディングオベーションで彼を送りだしたシーンが、
今でも焼き付いている。
今回のコパアメリカでは決勝トーナメントでは、アルゼンチンと当たった。
これは、「ラプラタ・ダービー」と名付けられる、
ラプラタ河沿岸ダービーだ。
首都モンテビデオからは、ラプラタ河を挟み、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスまでは、
一時間ほどだったろうか。
当時は落日の首都、といった趣のモンテビデオと、
経済的に活況だったブエノスアイレスでは、
まったく違った印象だったことを覚えている。
モンテビデオには、ビッグチームが二つ。
第一回のトヨタカップにも来日したナショナル・モンテビデオと、
黄色と黒の縦縞のペニヤロールだ。
ペニヤロールの練習場を訪問した時は、
選手用のランチ、名物の焼き肉をご馳走になったが、
これも、よーく焼いて、肉の脂身を丁寧に落として出していた。
ウルグアイは、白人に支配された歴史が作り上げたものだろうが、
大和魂、のような、「ウルグアイ魂 ガーラ・チャルーア」という言葉がある。
これが南米の中でも、独特の気質であり、
サッカーの試合においても、
集中して、全員で一致団結してしっかり守って、
肉弾戦も厭わず、
少ないチャンスには、迫力をもって縦に縦にと攻め込む、
という、ブラジルなどとは、全く違ったサッカーを生む原動力になっていると、
当時聞いた覚えがある。
昨年のワールドカップ、今回のコパアメリカ、まったくその通りの試合展開で、
屈指の2トップを最大限生かした勝利であった。
日本がアジアカップに勝ったのも、
団結力と精神力の賜物だっただろうし、
なでしこもそうだろう。
やはり、どの国、どのレベル、どのチームでも、
勝つためには、強い気持ち、が一番の武器なんだと、
改めて痛感した。